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クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠とは?その違いなどを解説

     2017/04/12

クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠とは?その違いなどを解説

クレジットカードには、ショッピング枠とキャッシング枠と言うものが有ります。普段クレジットカードで買い物をするのは、ショッピング枠という部分でしています。キャッシング枠は、無しにする事も可能ですが、カードでお金を借りる事が出来るものです。

ここでは、これらのクレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠について解説していきたいと思います。

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ショッピング枠とは

ショッピング枠とは

クレジットカードのショッピング枠とは、そのクレジットカードを利用して加盟店などで買い物など、利用出来る限度額を意味します。

コンビニやスーパー、衣料品店、家電量販店、インターネットショッピング、その他サービスの提供などなど、これら商品の購入やサービス提供の際にクレジットカードを利用するのはショッピング枠を利用して行います。

例えば、ショッピング枠が50万円だった場合、前述の買い物などでの利用は50万円まで利用する事ができ、それ以上の買い物をすると、店舗の端末で決済が出来なくなる仕組みになっています。

ショッピング枠の仕組み

ショッピング枠は、クレジットカードで買い物をする度に減っていきます。そして締め日で前回からの期間の利用代金が計算され支払をします。

しかし、締め日でショッピング枠が戻るわけではありません。ショッピング枠は支払日に支払が完了したら前回の請求分の額の請求分が戻ります。

例えば、50万円のショッピング枠で、締め日=15日、支払日=10日として、下の表のような利用があったとします。

日付 利用額 ショッピング枠
5/24 500,000円
5/25 120,000円 380,000円
6/10 (支払日) 380,000円
6/15 (締め日) 380,000円
6/19 30,000円 350,000円
6/25 120,000円 230,000円
7/10 (支払日) 350,000円
7/15 (締め日) 400,000円
7/22 10,000円 390,000円
7/25 120,000円 270,000円
8/10 (支払日) 420,000円

5/15の締め日翌日~6/15日の締め日までの利用代金12万円の支払は、7/10となります。そして、7/10日にショッピング枠は支払った12万円分回復します。

この様に、ショッピング枠はカード会社に支払った分だけ枠が戻るようになる仕組みになっています。

ショッピング枠はどのように決まる?

さて、ショッピング枠は大体どんなものかは分かったと思いますが、ここでショッピング枠はどのようにして決まるのか疑問がでると思います。ショッピング枠はクレジットカード会社が適当に決めている訳ではありません。

ショッピング枠に関連する割賦販売法では、過剰なクレジットの利用による消費者被害を防止する為、年収や利用状況などに応じた「支払可能見込み額」の調査と、「ショッピング利用可能枠」の設定をクレジットカード会社に義務付けています。

従って、ショッピング利用可能枠は、支払可能見込額×90%以内でさらに各カード会社の基準を合わせて設定されます。

支払見込可能額

ショッピング枠の決まる重要な要素の一つが「支払可能見込額」です。これは、以下のような計算式で計算されます。

支払可能見込額 = 年収 – 生活維持費 – 年間請求予定額

これによって、だいたいこの人はどのくらいの支払が可能なのかを算出します。

年収は、申込の際などに記載する年収額です。生活維持費は、経済産業省令で定められた金額が入ります。そして、年間請求予定額は、今後1年間支払予定のあるクレジット金額が入ります。

年間請求予定額は、信用情報機関などの情報を元にして調査されます。

(参考)経済産業省令で定められた生活維持費

 生計を一にする人数
1人 2人 3人 4人
住宅費用 なし 90万円 136万円 169万円 200万円
あり 116万円 177万円 209万円 240万円

尚、住宅費用や扶養家族などを申告しなかった場合は最大の240万円で計算されます。

具体例でショッピング枠を計算

これらを元に、色々な条件で具体的にショッピング枠を計算してみたいと思います。

年収200万円、賃貸1人暮らし、年間請求予定額不明の場合

(200万円 – 116万円)× 0.9 = 約75万円

年収300万円、賃貸1人暮らし、年間請求予定額不明の場合

(300万円 – 116万円)× 0.9 = 約165万円

年収500万円、持ち家ローンなし4人暮らし、年間請求予定額100万円の場合

(500万円 – 116万円- 100万円)× 0.9 = 約255万円

とまあ大体こういう感じの計算になります。とは言え、これはあくまでも単純計算であって、これにカード会社の基準も照らし合わせて算出されます。

いずれにしても、初めての申込や信用情報によっては自分の思っているショッピング枠よりも大幅に低い場合も有ります。

支払可能見込額が調査される場合

支払可能見込額は、何れかのタイミングで行われます。毎年行われるという訳では有りません。

  • 新規にカード申込をした際
  • カードの有効期限更新の際
    (再発行なども含む)
  • ショッピング枠の増枠を希望した場合

これらの場合に、支払可能見込額が調査され算出されます。

ショッピング枠は増減する場合がある

クレジットカード会社が審査を経て定めたショッピング枠は増える場合も有ります。逆に減る場合も有ります。これらは、それぞれのカード会社が判断して変更出来るように規約で決まっています。

また、これとは別に自分でショッピング枠の増枠を希望申請する事も可能なカード会社もあります。

例えば、メインで使っているクレジットカードのショッピング枠が毎月ギリギリという場合や、旅行なども行くようになって出費が急にかさむかもしれないという場合などに、申請をすると増枠してもらえる可能性があります。

とは言え、増枠には審査が行われます。信用情報の調査や支払可能見込額の算出等が行われ問題ないと判断されれば増枠されますが、年収など様々な条件からこれ以上は厳しいと判断されると増枠は拒否され現状のままとなります。

ちなみに増枠の審査に落ちたからといて何か信用情報やその他影響する事は有りません。また、有効期限が近付きその時点で、転職などの影響により年収などが下がった場合にはショッピング枠が減枠される可能性が有ります。

キャッシング枠について

キャッシング枠について

さて、次にもう一つの枠について解説したいと思います。それがキャッシング枠と言うものです。キャッシング枠は簡単に言うとお金を借りられる限度額という事になります。

クレジットカードには、通常のショッピング枠の他に、このキャッシング枠というものを付ける事が出来ます。街中にある銀行ATMなどからクレジットカードでお金を借りる事が出来るものです。

分かりやすく言うと、プロミスやアコムと言った消費者金融からお金を借りるのと同じです。お金を借りる訳ですから、一括で返済しようが金利手数料が発生します。

このキャッシング枠が例えば20万円あったとしたら、最大20万円まで借入をする事が出来ます。

キャッシング枠の審査は別

クレジットカードの申込でキャッシングも申込をすると、別の審査となりますのでクレジットカードの発行に時間がかかってしまう事が有ります。

ショッピング枠のみでキャッシングは不要としていた場合に早くて3営業日で発行されていたものが、キャッシングを同時に申込むと1週間近くかかってしまいます。

総量規制がある

クレジットカードと言っても、キャッシングは法律が異なります。キャッシング枠は貸金業法の範囲になりますので、総量規制という規制を受けます。

これは借りすぎや貸しすぎを防ぐ為のもので、借入が年収の3分の1を超えてはならないと決められています。それを超えて貸した場合には、カード会社が行政処分等を受ける事になります。

クレジットカードでキャッシング枠を申込む場合で、以下の場合は年収を証明する書類の提出を求められます。

  • 希望枠と他の貸金業者を含めた借入残高の合計が100万円を超える場合
  • 希望枠と同じ会社のキャッシング・ローン商品の利用可能枠又は残高が50万円を超える場合

ですので、例えば申込の際に50万円のキャッシング枠も申込した場合には、給与所得の源泉徴収票や給与支払明細書などの提出をしなければ審査には通りません。

キャッシング枠を希望すると審査に通りにくくなる?

クレジットカードの申込で、キャッシング枠も申込むと審査に通りにくくなると言う話があります。これも総量規制の影響と会社としても貸倒は防ぎたい所ですので、審査は慎重に行われます。

どうしてもクレジットカードを作りたい方や、キャッシングは利用しないと言う方は、カード申込の際にキャッシングは申込まないようにする方が良いと言えます。

カードローンを利用するのも方法

どうしてもキャッシング枠も欲しいという方は、クレジットカードではなく、カードローンを利用すると言う方法もあります。カードローンの申込だと最短で当日ローン専用カードが発行され、クレジットカードにキャッシング枠をつけるよりも早いです。

また、クレジットカードのキャッシングは金利が消費者金融と同じくらいです。銀行カードローンの方が低い金利で借りられ、銀行は銀行業であり銀行法の適用を受け、貸金業法の総量規制の対象外となり年収の3分の1という制限も有りません。

この事から、個人的にはクレジットカードでキャッシング枠を希望するよりも、別で銀行などのカードローンを申込んだ方が良い気がします。

ショッピング枠とキャッシング枠の関係と違い

クレジットカードのショッピング枠とキャッシング枠の違いは、先ほど紹介した通りで、ショッピング枠はカード会社に立替払いをしてもらう、クレジットカード本来の機能の利用出来る限度額です。キャッシング枠は、カード会社からお金を借りる事の出来る限度額です。

法律でも違いがあり、ショッピング枠は「割賦販売法」が適用され、キャッシング枠は「貸金業法」が適用されます。

また、ショッピング枠は利用枠でもあり、その中にキャッシング枠があります。それぞれが独立して設定されている訳では無く、利用枠の中にショッピング枠が入っている形になります。

例えば、利用枠が50万円だった場合、そのうちショッピング枠が10万円というように設定されています。利用可能枠50万円+ショッピング枠10万円という訳ではありません。利用枠50万円の中に納まる形になります。

キャッシングの注意点

キャッシングの注意点

クレジットカードのキャッシングは、「キャッシング枠について」でも解説していますが、お金を借りるというもので借金です。

例え借りたお金を一回で返済しても、消費者金融と同等の金利手数料がかかります。キャッシングは、キャッシング枠の付いたクレジットカードを使ってATMから簡単にお金を借りる事が出来ます。

もしも利用する場合にはしっかりと利用目的と返済計画を考えながら利用しなければ、返済に困ったりする事になります。また、銀行のキャッシュカードと同じような感覚におちいり易い場合があります。

あくまでも借りているお金という事を忘れないように、キャッシング枠の利用には注意が必要となります。

キャッシング枠を付けるとリスクが増える?

クレジットカードにキャッシング枠を付けているとリスクが増えるという考えも有ります。もしも落としたり、盗難に遭った場合などです。

気付いてすぐにカードの利用停止の手続きをすれば良いのですが、勝手に使われる可能性もあります。

ショッピング枠の場合は、盗難補償などが付いていたり不正使用を防ぐ対策などが有ります。キャッシング枠では、こういったものは有りません。

まあパスワードを設定するので、被害が出るとは限りませんが、誕生日など安易なパスワードを設定していると、キャッシングの被害に遭う可能性があります。

警察にキャッシングの被害を届け出て、犯人が捕まれば良いですが、捕まらない場合、キャッシング被害に遭った債務(借金)は、カード会員が返済しなければなりません。

カード会社としては、パスワードは本人しか知り得ないものですし、もしかしたら被害を装っていると疑われます。この辺はカードローンと同じで、こういった被害に対しては犯人が捕まらない限りは自分の責任で返済しなければならなくなります。

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