クレジットカードの審査で重要な属性について解説
2017/04/12
クレジットカードの審査では、属性というものが一つの審査の基準として用いられています。属性は様々なシーンで使用されていますが、クレジットカードの審査では、その人の素性や特徴などを表しています。
クレジットカードの審査での属性は重要で、基本的に現在はコンピュータによる自動スコアリングによって評価されています。属性のスコアリングによってそのカードの会員になって欲しい人かどうかを判断しています。
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クレジットカードの審査における属性について
クレジットカードにおける属性と呼ばれるものには以下のようなものが有ります。クレジットカード会社によって、若干異なる場合があります。
- 年齢
- 性別
- 家族構成
- 職業
- 雇用形態
- 年収
- 勤務先
- 勤続年数
- 健康保険の種類
- 居住形態
- 居住年数
- 住宅ローンの有無
- 同居家族の有無
- 固定電話の有無
この様に属性には様々な要素があります。
属性のスコアリング
クレジットカードの属性のスコアリングは、各項目に点数を付けその点数で判断をしています。ある意味で成績表のような感じでもあります。属性の各項目はその内容によって点数が分けられています。
例えば、属性の年収の項目で100万円以下・・・10点、120万円以下・・・20点、150万円以下・・・25点、200万円以下・・・30点、といった具合に各項目内の状況によって点数配分されています。
これはあくまでも一例で、点数や点数配分等は各クレジットカード会社によって異なります。
申込の際の情報を元にして属性を判断される
クレジットカードに申込をする際に氏名や住所、年齢、職業など様々な情報を記入又は入力すると思います。それらは属性の判断にも用いられます。
インターネット申込の場合は、入力やチェック漏れがあればその部分が未入力である事を表示してくれる場合があったり、次へ進めなくなっています。申込みの情報は正確でなければならず虚偽の入力などは当然ですが禁止されています。
整合性が取れなかったり、虚偽と分かった場合には審査に通らなかったり、通ったとしても発覚した時点で即時利用停止処分となってしまします。必ず誤りがないように入力する必要が有ります。
申込書を郵送する方法の場合は、記入漏れがあると属性のスコアリングが出来ずに審査に通らない可能性が有りますので、漏れが内容に注意が必要です。
とにかく申込の情報を元にしてスコアリングは行われますので、間違いのない情報を記入又は入力する事が大切です。
クレジットカードにおける属性の評価
クレジットカードの属性には各項目が有ります。それぞれの項目で評価をされます。
項目 | 内容 |
---|---|
年齢 | 現在の年齢。 |
性別 | 男性か女性か。 |
家族構成 | 独身か既婚か。 |
職業 | どのような職に就いているかです。 |
雇用形態 | 正規雇用、契約社員、パート・アルバイトなど。 |
年収 | 現在の年収はいくらあるのか。これは税金や社会保険料等を含む額で、手取りでは有りません。 |
勤務先 | 勤務先の会社について、資本金や会社の規模など。 |
勤続年数 | 現在の会社に何年勤めているか。 |
居住形態 | 現在の住居は、賃貸マンションやアパートか、自分名義又は親名義の持ち家かなど。 |
居住年数 | 現在の住居に何年くらい住んでいるか。 |
住宅ローンの有無 | 自分名義の持ち家やマンションの場合、ローンが有るか無いか。 |
固定電話の有無 | 最近は携帯電話が広く普及していますが、携帯はもちろん、固定電話が有る無しも評価の一つとして有ります。 |
属性の各項目の評価の詳細 ~どのように評価される?~
クレジットカードにおける属性の各項目について、細かくどの様に評価される傾向があるのか解説していきたいと思います。
年齢
基本的にクレジットカードは、高校生を除く18歳以上の方から持つ事が出来る場合が多いです。評価的にはやはり働いている20代後半から50代後半くらいまでの方が評価が高いです。
60歳を超えると定年を迎え正規雇用で無くなる可能性が高いので評価的には下がるようです。単純に年齢が高くなる方が評価が高いという訳では無いのです。
また、ゴールドカードやプラチナカードなど、カードのクラスが高い場合、20歳以上や25歳以上、30歳以上といった条件が有る場合が有ります。
- 20代 ・・・ ○
- 30代 ・・・ ◎
- 40代 ・・・ ◎
- 50代 ・・・ ◎
- 60代 ・・・ △
性別
それほど重要なポイントでは有りませんが、性別というのも属性の項目にはいっている場合が有ります。基本的に男性・女性でどちらが有利というのは有りませんが、カードの種類によっては女性専用カードも有りますし、女性の方に主に利用して欲しいカードの種類が有る場合も有ります。
家族構成
家族構成では、独身であるか既婚かという点と、一人暮らしをしているのか、親と同居しているか、子供は居るかどうかなどが評価材料となります。
独身・既婚問わず親と同居している場合には評価は高いです。独身で親と同居している場合がそれなりに自由に使えるお金も多い傾向があるので、良いとされる場合があります。
既婚で子供がいる場合で、親と同居していない場合は評価はこの中では一番評価が低くなる可能性が高いです。どうしても支出が多く自由に使えるお金も少ない可能性がある為です。
- 親と同居 ・・・ ◎
- 一人暮らし ・・・ ○
職業
職業も評価の一つとなっており、やはり評価が高いのは公務員や一部上場企業、資本金の多い企業です。次いで一般企業の会社員の方となります。一方で評価が低いのが、パートやアルバイト、個人事業主、専業主婦、学生などの方です。
やはり安定している職業の方が評価は高くなります。個人事業主の方でも安定した収入の有る方もおられますが、これも業種によっては安定していないものも有ります。
専業主婦の方でも配偶者に安定継続した収入が有れば問題ない場合も有ります。あくまでも属性の一つの項目で職業だけで評価されるものでは有りません。
- 公務員、大手企業や上場企業勤務 ・・・ ◎
- 中小一般企業勤務 ・・・ ○
- 個人事業主、中小企業経営者、契約・派遣社員 ・・・ △
- パート・アルバイト、学生、専業主婦 ・・・ △
雇用形態
雇用形態は、やはり正規職員や正社員の方が評価はされます。契約社員や派遣社員、パートやアルバイトの方は評価的には不利と言えます。やはり雇用形態でも安定している事がポイントとなります。
- 正職員、正社員 ・・・ ◎
- 契約・派遣社員 ・・・ △
- アルバイト・パート ・・・ △
年収
年収は多ければ有利ではあるのですが、これも勤続年数や雇用形態などの別の要素とも絡んできます。個人事業主の方の年収800万円と公務員の方の年収800万円では公務員の方が評価は高いです。
単に年収が多いから良いとか、少ないからといって大きく評価が下がるという訳では有りません。ショッピング枠やキャッシング枠には影響しますが、年収が少なくても相応の利用限度額が設定されます。
それよりも、その収入が安定継続してある事の方が重要になります。
- 一般的な平均年収よりも上 ・・・ ◎
- 一般的な平均年収と同等 ・・・ ○
- 一般的な平均年収よりも下 ・・・ △
勤務先
勤務先は上場大手企業や外資系大手企業などが評価されます。非上場でも資本金の額などによって評価が変わってきます。基本的には資本金が大きいほど評価されます。
一方で個人事業主などの方は評価は低くなってしまいます。
勤続年数
勤続年数は当然ですが、長ければ長いほど評価は高くなります。とは言え、新卒の方などで勤続年数は短いのは当たり前ですので、そういった部分は考慮されます。
評価が低いのは年齢が30代や40代などある程度の年齢の方で勤続年数が短い場合は評価は低くなります。
- 10年以上勤務 ・・・ ◎
- 1~3年以上勤務 ・・・ ○
- 1年未満 ・・・ △
居住形態
住居形態ではやはり自分名義の持ち家や親など家族名義の持ち家が評価が高い傾向があります。しかし、賃貸マンションや賃貸アパートに住んでいる方も多いので、単純に賃貸だから不利という訳では有りません。持ち家でもローンが残っている場合も有ります。
逆に賃貸の人の方が自由に使えるお金が多い場合も有りますし、長く住んでいるなら有利ではあります。
持ち家の方が評価が高いというのは、万が一支払が遅れたりした場合でも転居する可能性が低いからという理由もあるようです。
- 持ち家(自己名義) ・・・ ◎
- 持ち家(家族名義) ・・・ ◎
- 官舎、社宅 ・・・ ○
- 賃貸 ・・・ ○
- 公営住宅 ・・・ △
居住年数
居住年数は長ければ長い程、評価は高いです。前述の居住形態で賃貸マンションや賃貸アパートでも居住年数が長いとそれなりに有利ではあります。
賃貸で居住年数が1年未満など短い場合は評価は低めとなってしまいます。
- 5年以上 ・・・ ◎
- 1年~3年以上 ・・・ ○
- 1年未満 ・・・ △
住宅ローンの有無
持ち家の方の場合は、住宅ローンが有るか無いかやどれくらいあるかなども多少は影響します。この辺は年収などからどのくらいの負担があるかといった事が一つのポイントになります。住宅ローンが有るから評価が著しく低くなるかと言うとそういう訳では有りません。
固定電話の有無
最近では携帯電話が普及しており、固定電話を持っていない方も増えてきていると思います。クレジットカード会社によっては固定電話がある方が評価が高い場合もあります。
- 固定電話有り ・・・ ○
- 固定電話無し ・・・ △
属性が高いや低いとは?
クレジットカードにおける属性では高いや低いという表現が用いられる場合があります。属性が高い程、審査では有利であるとされています。
属性が高い人の例
- 46歳で年収1,000万円、大手企業に正社員として勤続23年
- 37歳で年収800万円、上場企業に正社員として勤続15年、持ち家有り
属性の低い人の例
- 26歳で年収200万円、アルバイトとして1年未満
- 38歳で年収300万円、契約社員で勤続1年半
これらはあくまでも属性の高い低いの一例です。また、注意点としてはあくまでも属性の評価であって低いとクレジットカードの審査に通らないという訳では有りません。
属性は審査において一つの判断材料です。これが全てという訳では有りません。これらの属性は簡単にすぐに変えられるようなものでも有りませんし、社会や経済の情勢によっても変わってきます。
また、クレジットカードはいくつもの会社からいくつものカードが発行されており、それぞれ求める会員の基準があります。例え属性が低くても、総合的な判断で基準をクリアしていれば審査に通る可能性はあります。
クレジットカードの属性の項目で重要なものは?
クレジットカードの属性は、あくまでも審査の一つの要素です。前項で紹介した属性の各項目がどれも評価が高ければ良いのですが、そう多くは無いと思います。複数の要素が複雑に絡み合っている事も有ります。
単純に年収の項目が高くても、雇用形態が契約社員なら一時的に報酬が増えただけかも知れません。また、年齢が25歳で勤続年数の項目が短くても、それは社会一般的に普通の事で有りますので特に悪いという評価には繋がりません。
比較的重要視されるのは、「雇用形態」や「勤続年数」といった部分です。
クレジットカードの審査ではやはり安定継続した収入がある事が求められる場合が多いです。やはり正規雇用の方の方が安定しているとみなされます。また、勤続年数も同様で年数が長い方がより安定しているとみなされます。
カードの種類やカードのクラスによっても異なります
雇用形態や勤続年数は共通して重要なポイントですが、カードの種類やカードのクラスによってはさらにいくつかの項目が重要なポイントとなる場合があります。
例えば同じクレジットカード会社が発行するゴールドカードでも、一般カードとは異なり年齢条件が有る場合が有りますので、年齢も重要になってきます。また、ある程度の資産や収入も求められる場合がありますので、年収や居住形態、居住年数、勤務先も重要視される場合があります。
この様に同じクレジットカード会社が発行するクレジットカードでも、その種類やクラスによって入会してもらいたい会員の基準が異なります。
まとめ
クレジットカードの審査における属性は、申込者の特徴などをスコアリングし評価するもので、一つの判断基準として有ります。
クレジットカード会社としては、より安定している事を求めていますので、一般的には属性が高い方が審査には有利とされています。そんな中で雇用形態や勤続年数などは比較的重要視されます。
とはいえ、属性のそれぞれの項目はその一つでなく他の項目とも絡み合い総合的に見られます。また、カードの種類やカードのクラスによっても評価の基準に違いが有ります。
ですので、年齢が若い場合は勤続年数が短いのは当たり前ですし特に気にする事は無いと思います。逆に年齢がある程度高い方が勤続年数が短いと途中で転職したり安定していないのでは?と判断される可能性も考えられます。
クレジットカードの種類やクラスによってはより高い属性が求められる場合も有ります。特にゴールドカードクラスなど一般カードよりクラスの高いカードの場合は、属性が低いと審査に通らない可能性が出てきます。
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