クレジットカードアイ

クレジットカードの紹介や利用シーンなどを紹介

クレジットカードの歴史

     2019/04/27

クレジットカードの歴史
現在では世界中に広く一般的に広がり、毎日当たり前のように決済が出来るクレジットカードですが、その歴史は60年以上あり、クレジットカードの歴史をさかのぼるとその誕生は、第二次世界大戦が終わってしばらくした1950年になります。

スポンサードリンク

クレジットカードの誕生

世界で始めてのクレジットカード会社として有名なダイナーズクラブ。1950年に実業家フランク・マクナマラと弁護士のラルフ・シュナイダーによって設立されます。その後百貨店ブルーミングデールズの共同創業者のライマン G.ブルーミングデールの孫、アルフレッド・ブルーミングデールも参加しています。

クレジットカードの誕生のきっかけは、1949年にフランク・マクナマラがニューヨークのレストラン「Major’s Cabin Grill」で彼のクライアントと食事をしていました。食事を終え、フランク・マクナマラが支払いをしようとした時、財布を忘れた事に気付き慌てて自宅に電話をして彼の妻に財布を届けてもらいました。

支払いはしたもののやはり待っている間はかなり気まずい感じだったようです。そこでフランク・マクナマラは、レストラン経営者と弁護士のラルフ・シュナイダー、後日アルフレッド・ブルーミングデールとで、今後同じような恥ずかしい思いをしないようにと、ツケで食事が出来きるクラブを考案します。

次の月フランク・マクナマラは、ラルフ・シュナイダーと再び「Major’s Cabin Grill」を訪れて食事をします。そして、ウェイターが請求書を持ってきた際に、小さなボール紙のカードに署名をしてその場の支払いをしました。これが現代的なクレジットカードの始まりの歴史として語られています。

初期のダイナーズクラブのクレジットカード

初期のダイナーズカード

(Via:historyofinformation.com)

ダイナーズクラブの設立

1950年2月8日にフランク・マクナマラと弁護士のラルフ・シュナイダーは、お互いが1万ドルずつ出し合ってダイナーズクラブを設立します。最初にカードが導入された時には、27のレストラン名が記載されていたそうです。そして、カードは創業者の友人や知人200人がそのカードを使用していました。ダイナーズクラブの会員は広がりを見せ、1950年末には会員は20,000人に増えていました。

翌年1951年末には全米で330ヶ所、会員は42,000人に増えていたそうです。ダイナーズクラブ1周年の際にはタイム誌にその成功が記事になったそうです。会員は、カードで飲食や宿泊、レンタカーなどの料金を支払い、月の終わりにクラブへ支払いをしていました。当時の全ての会員は3ドルの年会費と、7%の金利手数料を支払っていたそうです。

さて、設立の歴史はこういう形だそうですが、ダイナーズクラブのこのビジネスモデルはすぐに目を付けられ、ゴールデンキー、グルメクラブ、エスクァイアクラブ、カルトブランシュなどがこの流れに続きました。しかし、クレジットカードが成長するビジネスに見えたが、フランク・マクナマラは、ただの流行だと捉えたようです。

彼は1953年までに、ラルフ・シュナイダーとアルフレッド・ブルーミングデールに、彼のダイナーズクラブの権利を20万ドルで売却しています。そして1957年に彼は心臓発作で亡くなっています。

初期のダイナーズクラブの広告

初期のダイナーズクラブの広告

(Via:historyofinformation.com)

その他のクレジットカードの歴史

実はそれ以前にも、クレジットカードは存在していました。19世紀後半には通信や荷物の料金を支払う為のペイメントカードが発行されていました。また、1930年代にかけては金属製のチャーガ・プレートやセルロイド(プラスチック)、銅、アルミ、鋼、白色系金属など様々な種類のものが出回っていました。

これらは正規のものかを確認する小さな穴が開いていており、キーリングで正規のクレジットカードかを確認する事が出来たようです。また、カードには企業や販売者の名前やロゴと共に、請求の為のアカウント番号が有りました。

1921年には、石油会社のウエスタンユニオンが自社の顧客の為にクレジットカードを発行しています。これは紙製のカードで、1938年にはいくつかの企業が相互利用出来るように提携してサービスを提供していたようです。

他にも、1928年にチャージプレートが開発され、1930年代から1950年代後半にアメリカで使用されていました。これは米軍のドッグタグのようなもので、会員の名前、州、都市名がエンボスされていました。

チャージプレート

チャージプレート

(Via:egck.ru)

1934年にはアメリカン航空と航空輸送協会がエアトラベルカードを発行しています。その後分割払いも可能になっています。

ダイナーズクラブが設立されたのが、1950年ですからダイナーズクラブが初めてクレジットカードを作ったと言う訳では無いですが、ダイナーズクラブは現代的な汎用クレジットカードの始まりと認識されているようです。

ダイナーズクラブ設立の翌年の1951年にはフランクリン・ナショナル銀行がクレジットカードを発行を開始しています。1958年にはアメリカン・エキスプレスがクレジットカード業務を開始、アメックスはアメリカ国内のホテル組合が設立し、既に営業兼運営を行っていたアメリカホテル組合のクレジットカード会社を買収し参入しています。

また同年には、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が、バンクアメリカードを設立(VISAの前身)。少し遅れて1966年には、チェース・マンハッタン銀行を中心にインターバンクカードアソシエーションが設立され、後に独立をしてマスターチャージとなり、1970年代に、マスターカードインターナショナルへと社名変更しています。1985年には、ディスカバーカードが設立され、日本を除く世界各国で発行されています。

日本におけるクレジットカードの歴史

日本におけるクレジットカードの歴史は、ダイナーズクラブ設立から10年後の1960年に、当時の富士銀行(現みずほ)と日本交通社(現JTB)が日本ダイナーズクラブを設立しています。現在広く一般に普及しているプラスチックのカードは日本ダイナーズクラブが提案され広まったようです。また同じ頃、当時の三和銀行と高島屋が国内初となる百貨店と都市銀行によるクレジット業務提携をしています。

JCB

他にも、1961年には三和銀行と日本信販(現三菱UFJニコス)が日本クレジットビューロー(現JCB)を設立してJCBカードを発行しています。日本にクレジットカードが出回り始めた頃からクレジットカードを発行している草分け的な会社で、日本で唯一の国際ブランドとなっています。

JCBは日本ダイナーズクラブに次いで、日本で2番目のクレジットカード会社とされています。JCBは、1967年にはアメリカン・エキスプレスと提携し国際カードを発行しています。その後、1981年から独自に日本のクレジットカード会社としては初めて国際展開を開始し、香港に現地法人のJCB ASIAを設立し、現地銀行と提携し加盟店開拓を始めています。

三井住友カード

現在の三井住友カードの歴史としては、1967年12月に住友クレジットサービスが設立され、翌年の4月からVISAの前身となるバンクアメリカードの発行を開始し、同年には国内専用の住友クレジットカードや少し後には海外専用の住友国際カードが発行されます。日本初となるVISAカードは、1980年2月に住友VISAカードとして発行されます。マスターカードは、1989年4月からの取扱開始となっています。

クレディセゾン

クレディセゾンは、西武百貨店などと共に旧セゾングループの中心企業の一つでした。セゾンカードは1983年3月に西武カードがリニューアルしています。その後、1988年にはVISAとマスタカードとの提携によって年会費無料のクレジットカード「インターナショナルカード」になりました。翌年に西武クレジットから現在のクレディセゾンに変更されています。1995年6月にはJCBと提携、1997年10月にはアメリカンエキスプレスと提携をしてアメリカンエキスプレスブランドのクレジットカードを発行しています。

セディナ

セディナは2009年4月にOMCカード、セントラルファイナンス、クオークの3社が合併して誕生した三井住友フィナンシャルグループの会社です。合併以前はOMCはダイエー傘下のクレジットカード会社で、1988年にはVISAとマスターカードと提携しています。セントラルファイナンスは、元々は日本信販の名古屋支店の業務を受継いで中部日本信販として発足、1982年にはCFマスターカードを発行、その後VISA、JCBブランドのカードも発行。クオークは東京総合信用及び日本総合信用(西日本総合信用)が1999年に合併し設立された会社で、2007年にセントラルファイナンスとコンシューマーファイナンス事業における戦略的提携を締結しています。

 -クレジットカードとは?

スポンサードリンク